2016年3月26日土曜日

2016.3.26 会議

自然農田んぼ塾会議議事録

2016326日(土)PM2:004:00
出席者:11

1.   2015年度まとめについて
  全ての品種で発芽率80%以上を目指したが、2品種が達成、5品種は未達であった。原因は、種まきの際の刻印具にストッパーがなかった為穴が深く付きすぎて種もみが水没したことが考えられる。
 抑草対策のため刈り草を敷き詰めた効果でヒエやイボクサを抑えることができた。敷き詰め切れない田んぼではヒエ・イボクサが繁茂した。ヒエは見つけ次第、刈り取り田んぼの外へ出した。
 直播きの蒔き方を点播きから筋まきに変更し、3cm6cm12cm間隔で種を播いた。発芽率が3cm65%)、6cm(47%)12cm(35%)とバラついたのは田んぼの面が傾斜になっていたことが考えられる。
 福岡正信氏が開発したハッピーヒルを試験栽培し、トヨサトと比較した結果、ハッピーヒルの単収はトヨサトに比べて約40%少なかった。
 SRISystem of Rice Intensification、稲作強化法)を自然農で試験栽培し、通常の移植栽培に比べ2割の増収が得られた。
2. 2016年度計画について
 種もみの発芽率を向上させるため刻印具にストッパーを付ける。種もみの前処理は水選別のみで行う。
 朝紫の代わりにおくのむらさき(うるちの紫黒米)、まんげつもちの代わりにはまかおりとし、ハッピーヒルはやめる。
 抑草効果の為刈り草を均等に敷く。柔らかい草を下に固い草を上に敷く。
クローバーはやめる。以前蒔いたレンゲが咲いている。ミミズも増えている。しばらく様子を見守る。
直播きの栽培は、3cm6cm9cmの間隔で行う。田んぼ面の平坦化は昨年時期を早目に行い荒れてしまったので直前に行う。
 SRIの栽培実験は、今年は広い面積で行い影響を調べる。(6/5 J-SRI研究会の視察あり)
 4つの収量要素(分げつ数、モミ数、登熟歩合、もみ重量)の予想収量と実際の収量が一致するサンプルの取り方を検討する。
 現行の「不耕起自然農イネ栽培手引き書」をわかりやすく、使いやすく改定する。


3. 2016年度作付計画を提案し承認された。

4. 2016年自然農田んぼ塾作業スケジュールを提案し承認された。 
種まきは4/7,9,109:00~12:00,13:00~16:004/10は田んぼの学校と合同

5. ニホンアカガエルの卵塊数調査(江原さん)
2010372個、2011550個、2012874個、2013675個、2014611個、2015216個に対し、2016年は218個だった。
カエルが増えるとヘビが増え、それを餌にするサシバが子育てをする。
昨年は2羽のサシバが巣立った。今年もサシバが渡ってくる季節。
6. 2016年「田んぼの学校」生徒募集
201524家族が参加。2016年は1415家族が既に申し込み。
子ども達の感想文を見ても1年通して米づくりに関わり成長の後が見られた。大人も担当係を決め積極的に参加する。

次回の自然農田んぼ塾会議は528日(土)1400~。議題は、(1)苗の生育の状況、(2)田んぼの草の発生状況、(3)田植えのスケジュール、(4)SRI実験、直播き実験の進捗、(5)J-SRI研究会の見学会(6/5)の準備、など。

自然農田んぼ塾事務局 菊地 敏夫


2016年3月21日月曜日

苗代つくり

                2016.3.21  自然農田んぼ塾事務局

苗代つくり

田植えまでのあいだ、イネの苗を育てるための田んぼが苗代です。
苗代に種をまき、種が芽を出し、苗が育ちます。種がちゃんと芽を出し苗がしっかり育つには、苗代として次の2点が必要です。
(1)イネ以外の草が生えないようにすること、
(2)種の大きさ(23mm)と同程度以下の凹凸となるよう、苗代面を平坦にすること。
そのために、以下の手順で苗代をつくりました。
まず準備作業を、310日と12日、のべ9名が参加して行いました。作業内容は以下のとおりです。

  表面に出ている草を取って外に出す、
  表面に落ちている雑草の種を除去するため、表面の土を1cm程度削って外に出す、
  種をまくところが幅約110cmの帯状になるよう、両側に幅約20cm、深さ約20cmの溝を掘る(110cmというのは、実際に種をまくところより数cm広い幅)
  表面から数cmの深さまで土をほぐす(苗の根が伸びやすいようにするため)。

写真1 準備作業を終えたところ

このあと、いよいよ苗代つくりにとりかかりました。317日、18日、20日の3日間、のべ9名が参加して、以下の作業を行いました。

  溝に水をいっぱい入れ、その水位を基準にしてアメリカンレーキで表面を平らにする(第一次平坦化)、
  水没したところに、水面ぎりぎりになるまで砂を入れる(第二次平坦化)、
  溝に入れた水を落としたあと、約1mおきにアーチ状の支柱を立て、防鳥ネットをとりつける(防鳥ネットのとりつけは、種が発芽したとき鳥に食べられないようにするため)、
  平らにした面が荒れないよう表面を保護するため、その上にビニールカバーをかぶせる(ビニールカバーは、苗を育てるときの保温用としても用いる)。

②の第二次平坦化は、農作業の経験が浅い人でも確実に平坦化ができるようにするために、事務局が考案した方法です。

写真2は、砂を入れて第二次平坦化をしているところ、写真3は、左側と真ん中の帯が第二次平坦化を終えたところ(右側の帯は、準備作業が終わり苗代つくりにとりかかるまえ)、写真4は、左側と真ん中の帯がビニールカバーで表面を保護し、右側の帯が第二次平坦化を終えたところ、写真5は、苗代つくりが完了したところです。
4月上旬の種まきまで、雨が降ったり動物が入り込んだりして苗代面が荒れないよう、ビニールカバーをかぶせておきます。
写真2
写真3
写真4
写真5