2016年9月24日土曜日

2016.09.24 自然農田んぼ塾会議

自然農田んぼ塾議事録

924日(土)14:0016:00 里山情報館
出席者:9
1.Sさんよりレンゲの種(田んぼ塾の田んぼに生えたもの)を提供される。
K氏より彼岸花の球根を畦に植えたらどうかと提案。
H氏より今年収穫したオクノムラサキの実物と栽培報告あり。
2.2016年度のイネの生育調査結果
全品種について昨年に比べて分げつ数が少なく草丈が低い。
原因は、春先の低温、苗の生育不良、日照不足が考えられる。
例外として三角田については、水を入れない状態で根が深く張り、例年倒伏していたのが倒伏せず分げつ数も増えている。



3.SRI栽培実験の進捗状況料
  非SRISRIに比べて分げつ数が少なく、草丈も低い。昨年はSRI2割収量が多かったが今年はさらに差がつく予想。苗代の肥料切れから来年は中苗での田植えを検討。


4.直播栽培実験のための圃場整備状況について
今年の直播失敗の原因は、種まき後の水位が高くモミが酸欠状態になり発芽しなかったことが考えられる。来年は、発芽の状況を観察できるように草を被せない列を設ける。I氏の圃場の直播は、均平化が功を奏し順調に育った。



5.苗代Iの堆肥づくり作業について
苗代Iは、肥料切れを起こしていると思われるので、堆肥づくり作業を行った。米ぬかを1kg/m2播き、刈り草を敷きビニールシートで覆った。
土浦農業普及センターにて土壌分析を実施し、春先に再度土壌分析を行い比較する。


6.稲刈り・脱穀スケジュール
田んぼの学校~108日午後、109日午前、1010日午前午後で稲刈り、113日午前午後、115日午後、116日午後で脱穀
田んぼ塾~木・土曜日の午前

7.次回の自然農田んぼ塾会議
1123日(水・祝)PM2:004:00 里山情報館
8.イベント案内
K氏よりニコ・マルシェ:1016日(日)8:0011:00土浦市下高津ニコニコ珈琲駐車場にて野菜販売。宍塚で採れたお米も販売します。

1016日(日)11:0016:30朝日里山学校体育館、内山節氏講演会、好文亭梅朝氏落語会。事前申し込み500/当日800
  事前申し込みフォーム:http://bit.ly/8hou2016

自然農田んぼ塾事務局 菊地敏夫



2016年7月30日土曜日

2016.07.18 自然農田んぼ塾会議及び勉強会

自然農田んぼ塾会議&勉強会議事録

2016718日(月・祝)PM2:004:30
出席者:10

1.   SRIの進捗状況
  2回の草取り(5/26,6/13)を実施済。ウサギ(?)による食害が見られる。
  昨年に比べ分けつが少なく生育が遅れている。春先の低温が影響(?)



2.  イネの生育調査の目的・方法の変更
  昨年までは、サンプルを採る箇所が中央部分の10株でなかったが今年より中央部分の平均的な20株を選び、そのうち10株の最長草丈と分けつ数を計測する。

3. 苗代での堆肥づくりの提案
  苗代で育てていた苗が途中から生育が止まり肥料切れを起こしている。
  そこで苗代に米ぬか、枯草を敷きシートで覆う方法で堆肥づくりを行う。


4.  敷き草確保を目的としたライ麦の裏作栽培について提案
  敷き草の効果は、田植え後草取り作業の軽減が得られる一方で草の確保が課題となっていた。そこで収穫後にライ麦を蒔き田植え前に刈り草として利用する。


5. 勉強会
(1)わたしの自然農 つくば自然農を学ぶ会 伊藤さん
  原点:福岡正信「わら一本の革命」川口由一19981月つくば市豊里公民館での映画と講話。自然農歴18年、田んぼ約2反、畑5反(3か所)条件の悪いところで適地適作。自給自足(食に関して)の生活。
  自然農については、有機農家から移行する人もいる。有機農業が商業ベースに染まり、より自然な生き方を求めている人の表れか。
(2)発酵について 逢坂さん 
  参考文献、小泉武夫「発酵 ミクロの巨人たちの神話」「発酵はマジックだ」
  発酵とは「人間にとって良いことをしてくれる微生物の働き」
  微生物はカビ、酵母、細菌に分類。日本酒、味噌、醤油は麹カビの働きから出来た副産物。ビール、ワインは酵母の働き、ヨーグルトチーズは乳酸菌(細菌)の働き、土壌中にも様々な細菌が存在する。地球と人類を救う発酵技術(FTFermentation Technology)革命、環境、健康、食料、エネルギー問題を微生物の働きで解決する。

次回の予定:924日(土)PM2:004:00 里山情報館
  

自然農田んぼ塾事務局 菊地 敏夫
 
 

2016年6月22日水曜日

成苗イネの田植え

成苗イネの田植え
2016.6.22  自然農田んぼ塾事務局 逢坂

 成苗イネの田植えを、6月9日(木)~19日(日)の間の木、土、日の6日間にわたって、のべ18名の参加のもと行いました。
 5月1日、2日にSRI(the System of Rice Intensification:稲作強化法)栽培用の乳苗(葉身長6~8cm、葉齢1.0前後、品種はトヨサト)の田植えを実施したことは、すでに報告しました。
 今回は、葉身長25cm以上、葉齢4.5前後の成苗を田植えしました。品種は、トヨサト、はまかおり、おくのむらさき、紅染めもち、神丹穂、緑もちの6品種です。
 田植えの直前に、抑草対策を主目的として、すべての田んぼで以下の準備作業を行いました。
(1)田んぼに生えた草を刈る
 田んぼに生えた草を、地表を数mm削るように刈りました。地表を浅く削ったのは、草の成長点と根を切り離すことによって草が再生しにくくなるようにするためです。
 下の写真は、左側が除草まえ、右側が除草後を示します。

(2)除草後、表面の凹凸をレーキでならす
 地表を浅く削りながら除草すると表面に凹凸ができます。これをアメリカンレーキでならしました。
 下の写真は、全体を除草後レーキで凹凸をならしたところです。

(3)周囲の野原で刈った草を敷く
 田んぼ全面に刈り草を4~5cmの厚さに敷きました。この敷き草は、雑草の光合成を阻害し雑草の生育を遅らせることを主な目的としています。
 下の写真は、田んぼ全面に刈り草を敷いたあとを示します。

 以上の準備を終え、いよいよ田植えに入りました。
 下の写真は、6月9日(木)午前、3名でおくのむらさき(紫黒米)を田植えしたあとで、左が遠景、右が近景です。苗は葉身長が35cm程度に育っています。田植え後すぐに溝いっぱいに水を入れ、苗の根元に水を浸しています。
 

 水は、苗が根付き成長を開始するまでたっぷりイネに与えます。その後、イネのからだが大きくなる栄養成長期から次世代のイネをつくる生殖成長期に移行するころまで、根を強くするため、水を入れたり落としたりする間断灌漑を行います。
おくのむらさきの場合、栄養成長期から生殖成長期への移行が始まるのが7月下旬なので、イネが大きくなり始めるのを見計らって間断灌漑を開始し7月下旬まで続けます。


2016年6月5日日曜日

2016.06.05 J-SRI研究会視察

J-SRI研究会視察 

平成28年6月5日(日)PM1:30~3:40 参加者:13名

 J-SRI研究会とは、「SRI(the System of Rice Intensification:稲作強化法)の情報を収集・蓄積することを通して日本のSRI情報センターを目指し、国内および海外の学術調査を推進し、SRIの普及に寄与する」ことを目的とする研究会です。
 今回の視察は、昨年12月の定例会で逢坂さんが発表された「宍塚里山の谷津田でのSRI栽培実験について」の現地見学会という形で行われました。
 1時半メンバーが到着。自己紹介後田んぼに移動。今回はウクライナから金髪美人と可愛いお嬢さんも参加してくれました。
 逢坂さんが資料を見ながら説明。「自然農とSRIの組み合わせは、とても相性が良く、水を入れたり抜いたりするのに溝が効果を発揮する。敷草の効果は草の抑止と有機物の供給。様々の生き物の住み家となる。」と説明。参加者からは「イノシシの被害や鳥対策は?」と質問が出ましたが、宍塚にはイノシシは出ず、鳥もタカやカラスがいるので被害は少ない。

 及川理事長から会の活動の柱「調査」「保全」「環境教育」を説明。

 見学後の意見交換会では「本来SRIは乳苗と間断灌漑の組み合わせ。ここで行われている農法は川口式自然農をベースに逢坂式自然農を組み合わせた新たな農法。」と評価の声。
 SRIを農家の収入を向上させる手段と捉えるか稲の立場で一生を幸せに過ごす手助けを人間がどこまで関われるかの哲学の違いを感じました。

 発展途上国にとって農家の収入向上のためSRIは有効な手段と映り、米余りの日本にとって里山の風景を経済価値では測りきれない価値と捉え多様な生物と一緒に稲が育つ「逢坂式自然農&SRI」農法の価値を改めて気づかされました。 

自然農田んぼ塾事務局 菊地敏夫
                           



2016年5月28日土曜日

2016.05.28 自然農田んぼ塾会議

自然農田んぼ塾会議議事録
2016528日(土)PM2:004:00
出席者:11

1.   2016年の種発芽率(資料1)
7品種で発芽率80%以上を目指したが、2品種(はまかおり、おくのむらさき)で未達。おくのむらさきに関しては、発売元より浸種・催芽処理が必要と回答があった。

2.   SRI栽培実験の進捗状況(資料2)
  圃場の平坦化(1月中旬と4月中旬):周囲の溝に水を張り、そこを基準にしてレーキで凹凸をならす。その後、落水。
  田植え前の準備(422日):雑草の成長点を根から切り離すため、表土を数ミリ立ち鎌で削る。その後レーキでならし、抑草のため刈り草を数cm敷く。上に固めのヨシの茎を置く。
  田植え(51日):410日種まき、発芽後14日、乳苗になったことを確認し(葉身長68cm、葉齢0.81.2)、51日田植え。30cm間隔の1本植え。竹ベラに関して、木の枝の先端を円錐形にしてはどうかと提案があり、また複数同時に穴を開ける道具を試作する案も出た。
  田植え後の苗の様子(15日後):葉身長16cm、葉齢3.2、苗代の苗と比較して田植え直後は成長が遅いが、いずれ逆転する。間断灌漑は5日ごとに23mmと-8cmを繰り返す。


3.   直播きの状況
今年はほとんど発芽しなかった。原因は、発芽時の水位調節の失敗か?
415日の種まき後寒さが続いたことも一因か。
鳥・虫の被害も考えられる。
種籾の現況を調査する。厳密な株間で播種しているので、発芽不良、食害etcが分かるのでは。
来年は、出口付近の草マルチを取って、水位をダイレクトにモニターし、水位調節に万全を尽くしたい。種は浸種催芽処理してまき、発芽を促す。
Iさんの田んぼの直播きは順調に成育。違いは?)
4.   田んぼの草の状況(資料3)
田んぼの場所によって植生が異なる。クローバーが消失し、イグサ・イボクサ、キツネノボタン、セイタカアワダチソウ、コウガイセキショウ、レンゲ(一部)、ヒエ、ミゾソバが繁茂。スズメのテッポウは、稲が育つ頃には枯れ競合しない。
65日に田んぼの観察会(講師:渡部恵司さん)午前中、同日午後1時半よりJ-SRI研究会視察。田んぼの学校の田んぼで草の踏み込み作業あり。



5.   田植えスケジュール(資料4、5)
資料5に示すように、苗はほぼ成苗になっているので、ことしは田植えを早め、69日より619日まで木、土・日曜日に行う。
三角田の田植えは、キャンエコに依頼する。
田んぼの学校の田植えは、61819日、20家族(新しい家族多い)



6.   次回は自然農田んぼ塾会議&勉強会
  718日(祝・月)PM2:004:00 里山情報館
  勉強会の話題提供:伊藤さん「わたしの自然農」ともう一人予定。
  

自然農田んぼ塾事務局 菊地 敏夫


2016年5月3日火曜日

5/1~5/2 SRI栽培イネの田植え

SRI栽培イネの田植え
2016.5.3  自然農田んぼ塾事務局 逢坂

  2015年から始めたSRI栽培実験は、ことしで2年目になります。
  SRI(the System of Rice Intensification)は「稲作強化法」と呼ばれ、①乳苗移植、②疎植一本植え、③間断灌漑を組み合わせた多収量稲作法です(詳しくは、資料「低投入・多収量稲作法SRI(the System of Rice Intensification)について」参照)。
 乳苗とは、苗丈が数cm9cm、葉齢が0.51.5で、胚乳がまだ50%程度残っている赤ん坊の苗です。50%程度残っているデンプンのエネルギーを使って、イネが移植後旺盛に成長を開始するのが特徴です。
 苗代に4810日にまいた種が416日に発芽しました。その後徐々に芽が伸び、苗がようやく乳苗になりました。そこで、SRI栽培用のトヨサト(うるち米)の苗を51日午前、2日午前の2日間にわたって田植えしました。参加者はそれぞれ5名と6名で、1日は田んぼB1SRI領域、2日は田んぼFSRI領域を植えました。
 写真1は、430日に撮影した苗代でのトヨサトの乳苗です。苗丈は68cm、葉齢は0.81.2でした。 

写真1

 写真2は、52日に田んぼFSRI領域でトヨサトの苗を植えている様子です。 

写真2

 写真3は、たてよこ30cm間隔に乳苗を植えたところ、写真4は、そのうちの一本をズームアップしたところです。田植え後すぐに水位を上げたため、苗の根元に水が浸っています。 

写真3


写真4
   
 以下に、田植えまでに行った圃場の準備作業を時系列的に示します。
(1)  圃場の平坦化
 4月下旬に溝に水をいっぱい張り、その水位を基準にしてアメリカンレーキを使って、凹凸度が2cm以内になるよう圃場を平坦化しました(写真5)。圃場全体にわたってイネがムラなく成長するために、圃場の平坦化は不可欠です。
写真5

(2)  田植え直前の除草
 田植えの34日まえに、圃場に生えた草をノコギリ鎌と立ち鎌で刈りました。除草効果を上げるため、草刈りと同時に、数mm程度表面の土を削りました。そのあと、アメリカンレーキで表面を平らにしました。
 写真6は、除草まえの圃場、写真7は、除草後の圃場です。 
写真6


写真7

(3)  圃場全体に稲ワラとヨシをカバー
 昨年秋の収穫後に出た稲ワラを数cmの厚さで圃場全体に敷き、そのあと、半溜谷津で刈ったヨシの堅い茎を稲ワラの上にかぶせました(写真8)。
 稲ワラを圃場全体に敷くのは、日光が地表面に達しないようにして、雑草の光合成を阻害し成長を抑えるのが目的です。またヨシの堅い茎をかぶせるのは、①稲ワラの被覆効果を高めるため、および②強風で稲ワラが飛ばされないようにするためです。
 写真8



 SRI栽培するイネは、苗丈が短いため、田植え後の初期の段階で雑草との競争に負けないよう細心の注意が必要です。上記の(2)(3)の準備作業は、雑草の成長を妨げるための二段構えの対策です。


※資料
「低投入・多収量稲作法SRI(the System of Rice Intensification)について」




2016年4月18日月曜日

直播き栽培実験を開始しました

直播き栽培実験を開始

2016.4  自然農田んぼ塾事務局 逢坂
 イネの直播き栽培は、移植栽培にくらべて
(1) 育苗や田植えの必要がないため、農作業が大幅に省力化できる、
(2) 移植による成長中断や根の植え傷みがないため、たくましいイネが育てられる、
というメリットがあります。
 その反面、直播き栽培を成功させるためには、
(1) 種の発芽率を上げるため、圃場全体を凹凸が種の大きさ(2~3mm)程度になるよう平坦化すること、
(2) イネがそれ以外の草との競争に負けないようにすること、
(3) 種が鳥に食べられないよう、圃場面を保護すること、
などの課題があります。
 2015年は、上記課題に対する対策を立てたうえで直播き栽培実験を行いました。その結果、種間隔3cm、6cmのスジまきで反あたり収量7.9俵という好成績が得られました。しかし課題(1)に対する対策が不十分だったため、種の発芽率が3cm間隔まきで65%、6cm間隔まきで47%という低い値でした。
 2016年の直播き栽培実験は、課題(1)に対する対策を強化して種の発芽率をできるだけ向上させること、それによってイネの収量がどこまで上がるかを把握すること、を目的としています。
 まず実験を開始するための準備として、4月初めに、種をまくスジ状の領域に生えた草をきれいに取ったあと、表面から2~3cmの深さの土をほぐしました。(写真1)で、黒っぽい部分が種をまく領域です。次に、4月13日に溝に水をいっぱい入れ、その水位を基準にしてまずレーキで荒く平坦化したあと、つぎに水たまりを砂で埋めて平坦化の仕上げをしました。(写真2)は平坦化を終えたところです。なお、圃場は3つの領域に分けてあり、いちばん奥が種間隔3cm、中間が種間隔6cm、いちばん手前が種間隔9cmの領域です。
写真1 種をまく領域の草を撮り、表面の土をほぐしたところ
写真2 水を張ってレーキと砂で種をまく領域を平坦化したところ
 平坦化を終えたあと水を落とし、Kuさん、Kiさんといっしょに4月15日に種をまきました。(写真3)は種まきのあと覆土したところ(茶色い部分)です。つぎに、(写真4)に示すように、鳥に種を食べられないよう圃場面全体に稲ワラを敷いたあと、種に水を供給するため溝に水をいっぱい入れました。
写真3 種まきをしたスジ状の領域に覆土したところ
写真4 種まきの後、鳥よけのために稲ワラを敷き、水を入れたところ
 実は2015年は、圃場の整地・平坦化は2月初め、種まきは4月20日過ぎでした。整地・平坦化から種まきまで2か月以上空いていて、その間に表面が荒れたため、種の発芽率が低下したものと思われます。
 2016年は、上で述べたように種まき直前に整地・平坦化したため、種をまいた領域はまったく荒れていません。したがって、種の発芽率は2015年に比べて改善されると予想されます。


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